こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『『古事記』序文⑦~古以照今~』のご紹介です。
こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。
仁徳天皇は国内視察の際、国に料理をする煙が上がっていないのを見て、食べるものが無い民の貧しさに気付いて、3年間納税を免除しました。こうして聖帝(ひじりのみかど)の御世として、後々まで称えられたのです。
成務天皇は、近淡海(近江国=滋賀県)において日本で初めて行政区画を制定したことで、人民を安住させ、より国を発展させました。
允恭天皇は、皇居である遠飛鳥宮に群臣を集め、それまで明確でなかった氏姓に偽りがないことを誓わせて、乱れた氏姓制度を正しました。
前回は歴代天皇の業績を称える内容でした。
今回のご紹介文では、歴代天皇が政策の違いはあれど、国のために政治を執り行ってきたことを強調しています。
『古事記』は統治の正当性を述べている歴史書ですから、今回の【古以照今】は読み解く上で、重要なポイントになっているようです。
『古事記』序文⑦~古以照今~
【読み方】歩と驟とおのおの異に、文と質と同じからずといへども、古をもって稽(とどこお)らず風猷(しきたり)を既に頽(すたれ)たるに繩(ただし)たまい、今を照して典教を絶えなむとするに、補いたまはずということ無かりき。
また古く廃れた政策や習わしは、その都度時代にあわせて改めなおしました。
このように時代の変化に合わせ、制度や教えを改善することは常に行われてきたのです。

さて、ここは漢字の意味がそれぞれとても難しいです💦
「雖」は「~といえども」です。
「驟」は「はしる」と読みます。
「早く走る」と言う意味です。
「文」には「雅やかな、派手な」という意味があります。
「質」には「飾り気のない、質素な」という意味があります。
なのでそれぞれ直訳すれば…
「雖步驟各異」→「ゆっくり歩いたり、早く走ったりそれぞれ異なるけれども」。
「文質不同」→「雅やかであったり、質素であったり同じではない」
...です。
対比されている文ですが、主語がありません。
何が「ゆっくりだったり、早かったりなのか、雅やかだったり、質素だったり」なのか?ですけど、前後の内容からみて【歴代天皇の政策の違い】を指しているのは明らかです。
なので「歴代天皇の政策の進捗の速度(※)はそれぞれ異なっていましたし、政策の内容も華やかなものもあれば、質素なものもありました」と訳しました。
※政策の違いを説明している為、「進捗の速度」ではなく「保守かリベラルか」を説いているのかもしれませんが…。
・莫不稽古以 繩風猷 於既頽。
「莫」は「なかれ、ない」と読みます。
否定・禁止を意味しています。
「稽」は「とどまる、滞る」と読み、意味も同じです。
「古以」は「古いものでもって」。
「繩」には「正す。改め正す。いましめる。」の意味もあります。
「風」は「習わし、しきたり」の意味があります。
「猷」は「はかる」と読み、意味も同じです。
「頽」は「くずれる」と読みます。
「おとろえる、すたれる」の意味です。
直訳だと「古いものにとどまることなく、既に衰え廃れた習わしやしきたりを改め正した」となるでしょうか。
つまり「古く廃れた政策や習わしは、その都度時代にあわせて改めなおした」と訳しました。
・照今 以補典教 於欲絶。
「照」は「照らし合わせる、見くらべる」の意味です。
「典」は「よりどころ、しきたり」の意味です。
なので「以補典教」は「しきたりと教えで補うことをもって」でしょう。
直訳すると「今と照らし合わせて、しきたりと教えでもって補うことを欲し絶えない」でしょうか。
つまり「時代の変化に合わせ、制度と教えで改善する事を止めることはありませんでした」と訳しました。
今回の文は漢字が難しかったね。
そうね…。「驟」とか「頽」とか普段使わないからね。
明日も頑張ろうね!
頑張ろうか!!
調べ物はよろしくね!
お前が一番頑張れよ…。
以上で『古事記』序文⑦~古以照今~のご紹介はおしまいです。
次回は『古事記』序文⑧~飛鳥清原大宮・天武天皇の御世~をご紹介する予定です。
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