こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『古事記』本文上巻㉜~迦具土神のその後(4)~のご紹介です。
こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。
イザナミの亡骸は比婆山に埋葬されました。
この山は広島・鳥取・島根の3県の境にあります。
イザナギ・イザナミの活動の拠点はオノゴロ島で、淡路島近くにあったはずです。
何故、この離れた地域に埋葬したのか...?
おそらく、古事記の編纂に当たり出雲(鳥取・島根県)にあったであろう巨大な国家に対して何らかの配慮をした結果、この地を選んだと考えています。
『古事記』本文上巻㉜~迦具土神のその後(4)~
於是 伊邪那岐命 拔所御佩之 十拳劔 斬 其子 迦具土神之頸
【読み方】
是(ここ)に於(お)いて、伊耶那岐命(いざなぎのみこと)御佩(みはかし)之(の)十拳劒(とつかのつるぎ)を拔(=抜)きて、其(そ)の子、迦具土(かぐつちの)神の頸(くび)を斬りたまいき
「拔」は「抜」です。
「御佩」は「みはかす」と読みます。
「御」が付いているので意味は「身にお着けになる、腰にお差しになる」辺りになると思います。
「佩」は訓読みで「おびだま」(腰に着ける飾り)、若しくは「お(びる)=帯びる」という読みと意味があります。
また「刀を帯びる」ことを「佩刀(はいとう)」とも言うので、イメージは分かりやすいかと思います。
「十拳劔」は「とつかのつるぎ」と読みます。
「十束剣」とも書きます。
この「とつか(十束)」は長さを表わしていて、「1束=拳(こぶし)の長さ」です。
刀や剣に詳しくないので念のため刀の部位について見てみました。
ここで私は誤解していたのですが、「束(つか)」とは刀の刃の長さではなく、刀を握る部分の「柄(つか)」の事だと分かりました。
つまり下の図の部分です。
ということは「十拳劔(十束剣)」はこんな感じなんでしょうか??
こんなんを佩刀(腰に着けてた)とは考えずらいので、私の解釈が間違っているのかも...?
ちなみにこの「十拳劔」はこの後にも何度か登場します。
ここでも私は誤解していて、私は「十拳劔」は1本だけしかない名刀みたいなイメージでいたのですが、実は「十拳劔」は固有名詞ではなくて長剣の一般名詞だと分かりました。
つまり「長剣=十拳劔」なんですね…勉強になりました<(_ _)>💦
訳する時は「腰に帯びていた十拳劔(十束剣)を抜いて~」でも良いと思うし、十拳劔が固有名詞でなく単に「長剣」の事を指しているわけですから「腰に帯びていた長剣を抜いて~」でもどちらでも正解だと思います。
いもみの日記では「腰に帯びていた十拳劔(=十束剣=長剣のこと)を抜いて~」と訳しました。
「斬 其子 迦具土神之頸」。
衝撃的な内容で、私は初見の時「…読み間違い?訳し間違えたかな??」と思ったほどです。
簡単に言うと「子のカグツチ(迦具土神)の首を斬った」です。
いやいや…確かにイザナミは火の神・カグツチ(迦具土神)を産み落とす時に火傷を負って亡くなってしまいましたが…自分たちの子供でもあるわけですよ。
普通、斬る?
こんな愛の形は嫌だなぁ…。
訳としては「そしてイザナギは腰に帯びていた十拳劔(=十束剣=長剣のこと)を抜くと、自らの子である迦具土神(カグツチ)の首を斬り落としたのです」で良いと思うのですが、自分の子の首をはねる動機や理由を記載しないとイザナギがサイコパスみたいになっちゃうな...と思い動機と理由を書き足し「そしてイザナギは腰に帯びていた十拳劔(=十束剣=長剣のこと)を抜くと、イザナミを失った悲しみと怒りから、火傷を負わせた自らの子である迦具土神(カグツチ)の首を斬り落としたのです」としてみました。
以上で『古事記』本文上巻㉜~迦具土神のその後(4)~のご紹介はおしまいです。
次回は『古事記』本文上巻㉝~迦具土神のその後(5)~をご紹介する予定です。
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ここまで読んで頂きありがとうございました_(..)_
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