いもみの日記

御朱印集めが趣味のOL(お芋好き女子)です。いろんな神社やグルメを紹介します!

『古事記』本文上巻㉟~迦具土神のその後(7)~

こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『古事記』本文上巻㉟~迦具土神のその後(7)~のご紹介です。

こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。


【前回のあらすじ】
迦具土神(カグツチ)の首を斬り落とした十拳劔(とつかのつるぎ)の剣の根本に着いた血が、岩石が多い場所(湯津石村)に飛び散って、現れた神様が甕速日(みかはやび)神です。
次に樋速日(ひはやびの)神がお生まれになりました。
次に建御雷之男(たけみかづちのおの)神がお生まれになりました。
建御雷神は、またの名を建布都(たけふつの)神と言います。
(註:建布都神の【布都】の二字は音読みを用い【ふつ】と読みます。以下もこれに倣い読んで下さい)
更にまたの名を豐布都(とよふつの)神とも言います。
(註:以上3柱の神々です)

本日もカグツチが斬られた後に神が生まれた…というお話です。
剣先や剣の根元から誕生しますが、一言「カグツチの血から8柱の神が生まれました」で良いと思うのですが…細かい所にこだわるな~、と思いながら訳しています。


『古事記』本文上巻㉟~迦具土神のその後(7)~

【原文と読み方】
【原文】
次 集御刀之手上血 自手俣漏出 所成神名
(訓漏云久伎)
闇淤加美神
(淤以下三字以音 下效此)
次 闇御津羽神
上件 自石拆神以下 闇御津羽神以前 并八神者 因御刀所 生之神者也

【読み方】
次に御刀(みはかし)の手上(たかみ)に集まる血手俣(たなまた)より
漏(くき)出でて成りませる神の名は
(【漏】を訓み、【久伎(くき)】と云う)
闇淤加美(くらおかみの)神
(【淤】以下の三字は音を以いる 下も此れに效う)
次に闇御津羽(くらみつはの)神
上の件、石拆(いわさくの)神より以下、闇御津羽(くらみつはの)神より前、并(あわ=併)せて八神は御刀(みはかし)に因(よ)りて生りませる神なり

【訳】
次に、迦具土神(カグツチ)の首を斬り落とした十拳劔(とつかのつるぎ)の刀の柄に集まった血が指と指の間から漏れ出て、現れた神様が…
(註:【漏】の字は【久伎(くき)】と読んで下さい)
闇淤加美(くらおかみの)神です。
(註:闇淤加美の【淤】以下の三字は音読みを用い【おかみ】と読みます。以下もこれに倣い読んで下さい)
次に闇御津羽(くらみつはの)神がお生まれになりました。
以上、石拆(いわさくの)神から闇淤加美(くらおかみの)神までの併せて8柱の神々は、御刀(みはかし)から誕生した神様です。

【解説】
次 集御刀之手上血 自手俣漏出 所成神名(訓漏云久伎)

「手上」は「たかみ」と読みます。
「手柄」とも書きます。
「剣の柄(つか)」という意味です。

つまり「集御刀之手上血」は「刀の柄に集まった血」という感じで良いと思います。

「自」は「~よ(り)」と読みます。
「~から~まで」の様に範囲を表します。

「手俣」は「手のまた」と読むのかと思ったのですが、「たなまた」と読むそうです。
ただ意味としては「手のまた」で良いと思います。
「俣」は「また・分かれている所」の意味ですから、手の俣は「指と指の間」「拳の間から」というニュアンスに成るかと思います。

なので「自手俣漏出」は「指と指の間から漏れ出た」という意味でしょう。

(訓漏云久伎)は太安万侶の注釈です。
これは「【漏】を訓(よ)み、【久伎(くき)】と云(い)う」。
「【漏】の字は【久伎(くき)】と読みます」です。
現代人の感覚では逆に分かりずらい&読みずらいですね。

と言う訳でここは「次に、迦具土神(カグツチ)の首を斬り落とした十拳劔(とつかのつるぎ)の刀の柄に集まった血が指と指の間から漏れ出て、現れた神様が~」と訳しました。

闇淤加美神(淤以下三字以音 下效此)
闇淤加美神の読み方について太安万侶の注釈(淤以下三字以音 下效此)が付いています。

ここは「【淤】以下の三字は音を以(もち)いる 下も此(こ)れに效(なら)う」と読みます。
訳すると「闇淤加美神の【淤】の字以下の3字は音読みを用いて【くらおかみ】と読んで下さい。以下もこれに倣い読んで下さい」です。

上件 自石拆神以下 闇御津羽神以前 并八神者 因御刀所 生之神者也
これは「上の件、石拆(いわさくの)神以(より)下、闇御津羽(くらみつはの)神以(より)前、并(あわ=併)せて八神は御刀(みはかし)に因(よ)りて生りませる神なり」と読みました。

訳は「以上、石拆(いわさくの)神から闇淤加美(くらおかみの)神までの併せて8柱の神々は、御刀(みはかし)から誕生した神様です」という感じになるでしょう。
念のためまとめてみました。

【カグツチを斬って生まれた神様】

神生みで火の神・カグツチを生んだイザナミは火傷を負い、それが元で亡くなってしまいます。
イザナミを失ったイザナギは、悲しみと怒りでカグツチの首を佩刀の十拳劔で切り落としてしまいます。
斬られたカグツチの血から、8柱の神々が誕生します。

十拳劔の【剣先】に付いた血が岩に飛び散って生まれた神
➩石拆(いわさくの)神・根拆(ねさくの)神・石筒男(いわづつのおの)神

十拳劔の【剣の根本】に付いた血が岩に飛び散って生まれた神
➩甕速日(みかはやび)神・樋速日(ひはやびの)神・建御雷之男(たけみかづちのおの)神

十拳劔を握ってるイザナギの【拳の指の間から流れ落ちた】血から生まれた神
➩闇淤加美(くらおかみの)神・闇御津羽(くらみつはの)神
...です。

正直、どこから生まれたとか大事ではないと思います…。
ここを中間・期末テストで出題する先生は、日本全国見渡してもおそらくいないでしょう。
いたら、マジヤバい先生です。


以上で『古事記』本文上巻㉟~迦具土神のその後(7)~のご紹介はおしまいです。

次回は『古事記』本文上巻㊱~迦具土神のその後(8)~をご紹介する予定です。

ここまで読んで頂きありがとうございました_(..)_
本日のおまけは一番下にあります。

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