こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『『古事記』序文⑳~元明天皇(2)~』のご紹介です。
こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。
元明天皇の統治は、皇居(紫宸)から水陸の果てまで及び、その仁徳で民を導きました。
前回に引き続き、元明天皇への称賛が語られます。
訳していると、「あれ?この既視感...?」
そーなんです!天武天皇の時にもこんな感じでした。
『古事記』編纂は、皇位継承の正当性が目的ですから、称賛するのは当然ですよね。
『古事記』序文⑳~元明天皇(2)~
日浮重暉 雲散非烟。
連柯 并穗 之瑞。
史不絶書。
【読み方】
日浮びて暉(ひかり)を重ね、雲散りて烟(かす=煙、霞)むに非ず。
柯(えだ=枝)を連(つら)ね、穗を并(あわ=併)す瑞(しるし)。
史(ふみひと)は書(しる)すことを絶たず。
一旦分かれた枝がまたくっついたりする(=連理木、れんりぎ)様な吉兆や、豊作になった(穂が沢山ついた稲が育った)という様なめでたい事象が起きれば、史官がこれらを歴史書に書き連ねました。
「日」は「太陽」を表しています。
なので「日浮」は「太陽が浮く→太陽が昇る」と言いたいのでしょう。
「重暉」は「じゅうき」と読みます。
「日と月の光の二重の輝き」を意味します。
「二重の輝き」なんだから「より光り輝く、輝きが増す」という感じだよな~…と訳しました。
「烟」は「煙」ですが、「けむり」というよりは「煙の様な霞(かすみ)、靄(もや)」というニュアンスの意味だと思います。
つまり「非烟」は「煙るに非ず」→「霞むに非ず」→「かすむことは無い」という意味だと思います。
まとめると「太陽が昇り、より輝きが増しました。雲は消えて、かすむことはありませんでした」ですかね…。
これは元明天皇の統治に対する称賛を表現しています。
当時はこういう表現だったのでしょう。
・連柯 并穗 之瑞。
「柯」は「枝(えだ)」です。
じゃあ「連柯」=「連なった枝」ってどういう意味?と思って調べたら「連理木(れんりぼく、れんりぎ)」という言葉が見つかりました。
「連理木」とは【一旦分かれた枝がまたくっついたもので、他の枝と連なり理(=木目)が通じた様が吉兆(縁結び)とされる】そうです。以前ご紹介した「守谷総鎮守 八坂神社」のご神木もそう言えばこの連理木でした。
ですので訳としては「連柯(枝)」=「連理木」=「吉兆」という感じになるのではないでしょうか。
「并」は「併」です。
「穂を併せる」って...これも何だ?と調べてみましたが…良く分かりません。
ですが文脈からこれも吉兆の事象であることは明らかです。
「穂併せる=吉兆」か~…「お米沢山取れたら吉兆」だよな~…つまり「穂が沢山出た(ついた)」ってことか??とまぁ【お米豊作】的な感じで訳しました。
「瑞」は「しるし」です。
「めでたいしるし、吉兆」の意味です。
「一旦分かれた枝がまたくっついたりする(=連理木、れんりぎ)様な吉兆や、豊作になった(穂が沢山ついた稲が育った)という様なめでたい事象は」と訳しました。
・史不絶書。
直訳すると「史は書くことを絶たない」ですが…。
「史(ふみ、文書)」が勝手に書けないので、ここの史は「ふみびと、史官」という意味でしょう。
「史官は書くことを止めなかった」
要するに「(前文の吉兆を)歴史書に書き続けた、書き連ねた」ということかな?と思いました。
以上で『古事記』序文⑳~元明天皇(2)~のご紹介はおしまいです。
次回は『古事記』序文㉑~元明天皇(3)~をご紹介する予定です。
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ここまで読んで頂きありがとうございました_(..)_
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