いもみの日記

御朱印集めが趣味のOL(お芋好き女子)です。いろんな神社やグルメを紹介します!

『古事記』本文上巻⑮~国生み(2)~

こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『『古事記』本文上巻⑮~国生み(2)~』のご紹介です。

こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。

【前回のあらすじ】
こうして淡道之穗之狹別(あわじのほのさわけの)島がお生まれになりました。
(註:【別】は【和氣(わけ)】と読んで下さい)
(註:以下も同様にこれに倣ってください)
次に伊豫之二名(いよのふたなの)島がお生まれになりました。
この一つの島には、国が4つあります。
そしてその国々には、それぞれ名前が付いています。

イザナギ、イザナミの結婚で国生みが始まりました。
最初に生まれたのは淡路島です。
これは覚えておきましょうね。
【国生みで最初に出来たのは淡路島】!
たまに【オノゴロ島】でしょ?って方がいますが、【オノゴロ島はイザナギとイザナミが最初に降り立った島】ですので、お間違えなく!


『古事記』本文上巻⑮~国生み(2)~

【原文と読み方】
【原文】
故伊豫國謂 愛(上)比賣(此三字以音下效此)(也)
讚岐國謂 飯依比古
粟國謂 大宜都比賣(此四字以音)
土左國謂 建依別

【読み方】
故に伊豫國(いよのくに)を愛比賣(えひめ)と謂(い)い
(愛の字は上声)
(此の三字は音を以いる 下も此れに效う)
讚岐國(さぬきのくに)を飯依比古(いひよりひこと)謂い
粟國(あはのくに)を、大宜都比賣(おおぎつひめ)と謂い
土左國(とさのくに)を建依別(たけよりわけ)と謂う。

【訳】
伊豫(伊予)国は愛比賣(えひめ)と言います。
(註:【愛比賣】の3字は音読みで読んで下さい)
讚岐國は飯依比古(いひよりひこ)と言います。
粟國(あわのくに=阿波国)は大宜都比賣(おおぎつひめ)と言います。
(註:宜都比賣の4文字は音読みで読んで下さい)。
土左國(とさのくに=土佐国)は建依別(たけよりわけ)と言います。


【解説】
故伊豫國謂 愛(上)比賣(此三字以音下效此)(也)

「伊豫國」は昨日も書きましたが、「伊予国(いよのくに)」です。
伊予国は愛媛県の事です。

「謂」は「い(う)」と読みます。

「愛(上)比賣(此三字以音下效此)」の()内は太安万侶の注釈です。
(上)は上声(じょうせい)の略語です。
意味は「高く発音する」という感じで良いと思います。
ここでは「【愛】の字は上声で読んでね」という意味です。

(此三字以音 下效此)は何度も出てきたので簡単に行きます。
【読み方】此の三字は音を以(もち)いる 下も此れに效(なら)う
【意味】この三字の漢字は音読みで読んでね 次にこの字が出てきた時も同じように読んでね
...です。

この三字とは【愛比賣】の事ですね。
注釈通り読んでみると…【えひめ】。
つまり愛比賣=えひめ=愛媛、です。

ここを訳すと「伊豫(伊予)国は愛比賣(えひめ)と言います」で良いと思います。

これが分かれば下の文は簡単です。
難しいのは漢字の読み方だけですね。
では見て行きましょう!


讚岐國謂 飯依比古
読み方は「讚岐國(さぬきのくに)は飯依比古(いひよりひこ)と謂(い)う」です。

「讚岐國」は有名ですから分かると思います。
そーです、私の大好きな讃岐うどんの讃岐(香川県)です。
ちなみに私は釜玉(卵なしの醤油だけでも可)です♪
...え、この情報いりませんか…そうですか…。

訳はもうそのまんまで良いでしょう。
「讚岐國は飯依比古(いひよりひこ)と言います」

好字令と国名の表記について

粟國謂 大宜都比賣(此四字以音)
読み方は「粟國(あわのくに)は大宜都比賣(おおぎつひめ)と謂(い)う (此の四字は音を以いる)」ですね。

ここは少しややこしいので補足したいと思います。
まずは「粟國(あわのくに)」

これは「粟國=阿波国(あわのくに)」のことでしょう。
阿波は現在も地名であるのでお分りかもしれませんが、徳島県のことです。

この地域は古代から粟の生産地として有名だったので、そのまんま「粟国」になった様です。
この「粟国」を改め「阿波国」にしたのが、古事記を献上させた元明天皇です。

古事記献上後の713年「諸国郡郷名著好字令」、略して「好字令」という勅命を出して改められました。
「好字令」とは私なりの解釈で言うと「中国を習って、出来れば縁起の良い字を当てはめた漢字2文字の地名にしたいの、私」法です。
漢字一文字の「粟」➩「阿波」になった背景は、簡単に言えばこんな感じです。

上記の様に「好字令」が出されたのは古事記献上後の713年です。
太安万侶が編纂してる711~712年にはまだ「好字令」が出されていないので、古事記の中では「阿波」ではなく「粟」国が使われているのです。
補足は以上です<(_ _)>

訳は簡単ですね、そのまんまです。
「粟國(あわのくに=阿波国)は大宜都比賣(おおぎつひめ)と言います。(註:宜都比賣の4文字は音読みで読んで下さい)」

土左國謂 建依別
読み方は「土左國(とさのくに)は建依別(たけよりわけ)と謂(い)う」です。

「土左國(とさのくに)」は「土佐国」。
云わずと知れた高知県の事ですよね。

訳もこれまで通り「土左國(とさのくに=土佐国)は建依別(たけよりわけ)と言います」で。

国生み(2)のまとめ

まず今回出てきた4県(国)の国名を。
伊豫➩愛比賣(えひめ)➩愛媛県
讚岐➩飯依比古(いひよりひこ)➩香川県
粟(阿波)➩大宜都比賣(おおぎつひめ)➩徳島県
土左➩建依別(たけよりわけ)➩高知県
※赤字は【ひめ=姫】で女性です

ココからわかるのは、
①国名に国の支配神名が付いている
②姫(=比賣)と付いているように支配神は男、女がある

でしょうか。
①については食べ物や建物に神様の名前、付いてるんですよ。
古事記を読むと良く分かります。
これは「モノに霊や魂が宿る」とかっていうあのイメージに近いと思います。
②昨日もお話しましたが、神様は双神で誕生するケースがあります。
四国も丁度男女一対の名を付けた可能性もあると思います。

以上で『古事記』本文上巻⑮~国生み(2)~のご紹介はおしまいです。

次回は『古事記』本文上巻⑯~国生み(3)~をご紹介する予定です。




ここまで読んで頂きありがとうございました_(..)_
本日のおまけは一番下にあります。

お気に入りいただけたら、下のバナーをクリックしてもらえると嬉しいです。
応援よろしくお願いします📣

にほんブログ村 旅行ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 旅行ブログ 旅日記・旅の思い出へ
にほんブログ村
にほんブログ村 歴史ブログ 史跡・神社仏閣へ
にほんブログ村
PVアクセスランキング にほんブログ村


↓↓読者登録お願いします<(_ _)>

本日のオマケ