いもみの日記

御朱印集めが趣味のOL(お芋好き女子)です。いろんな神社やグルメを紹介します!

『古事記』本文上巻66~誤解のあげく武装する~

こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『古事記』本文上巻66~誤解のあげく武装する~のご紹介です。

こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。

【前回のあらすじ】
父であるイザナギに海原を追放されたスサノオは「それならば姉の天照大御神に『根之堅洲國に行き、母に会いたい』と申し上げよう」と言い、天照大御神のいる高天原に向かいました。
しかしスサノオが天に上る時、その振動は国土の天地が揺れ動くほどでした。
そのあまりの振動を聞いた天照大御神は驚かれ、
「私の弟であるスサノオが天に昇ってくるとは、決して善くない事を想っての事でしょう。私の治める高天原を奪い取ろうとしているのかもしれない」
と仰せになられました。

必要のないスサノオの移動時の振動...。
必要以上のアマテラスの警戒心...。
弟が姉に会いに行っただけなのになぁ…とおもいません?


『古事記』本文上巻66~誤解のあげく武装する~

【原文と読み方】
【原文】
即解御髮 纏 御美豆羅而 
乃於左右 御美豆羅 亦於御鬘 亦於左右御手
各纒持 八尺 勾璁之 五百津之 美須麻流之珠而
(自美至流四字以音 下效此)

【読み方】
即(すなわ)ち御髮(みかみ)を解きて、御美豆羅(みみづら=御髻)を纏(まと)めて
乃(すなわ)ち左右の御髻(みづら)にも、御鬘(かずら)にも、
各(おのおの)八尺勾璁五百津(やさかのまがたまのいほつ)の美須麻流(みすまる=御統)之(の)珠を
纏(まと)い持ちて
(【美】自(よ)り【流】に至る4字は音を以(もち)いる 下も此れに效(なら)う)

【訳】
そう言い終わると、天照大御神はすぐに結んでいた髪をほどいて、髪を頭の中央で左右に分け、両耳のあたりで束ねて輪状に結ばれました。
その輪状に束ねた髪の左右にも、髪飾りにも、八尺勾璁之五百津之美須麻流(=御統)之珠(やさかのまがたまのいほつのみすまるのたま)を身に着け、お持ちになりました。
(註:美須麻流の【美】から【流】までの4字は音読みを用いて【みすまる】と読んで下さい。以下もこれに倣って読んで下さい)
「多くの玉を紐に通して輪とした、首にかけたり腕に巻いたりする飾り」のことです。
【スサノオMemo】

【アマテラスMemo】

【解説】
即解御髮 纏 御美豆羅而
「御美豆羅而」は太安万侶の注釈がありませんが、「御美豆羅」は音読みで「みみづら」と読みます。
「うっそ!何で読めるの?天才なの??」と皆さん、お思いでしょう。ふふふ...( ̄ー ̄)
実はこれ、以前似たような言葉で訳しています。

『古事記』本文上巻㊶~明かりを灯してイザナミの姿を見る(1)~で、「御美豆良(みみづら)」という言葉が出ています。
どういう訳か、「ら」の字が「羅」と「良」で違いますが…。
忘れてしまった方もいらっしゃるでしょうから、今一度説明しますと「みづら」とは『髪を頭の中央で左右に分け、両耳のあたりで束ねて輪状に結ぶ』髪型です。
古代では主に男子の髪型でした。
ちなみにこんな髪型です。

今回アマテラスが髪を解いて、この髪型にしたのですね。
普段の髪型はどうだったのか興味ありますね。

「纏」は「まと(めて)」と読みます。
髪を解いたんだから、次にまとめるのは自然ですね。
アマテラスにとって戦闘する場合の髪型にしたってとこですかね?


乃於左右 御美豆羅 亦於御鬘 亦於左右御手
「鬘」は「かずら」と読みます。
「髪飾り」のことです。
余談ですが、古代の髪飾りは稲穂やユリ・つる草などを髪に巻き付けていたそうです。
これは単に飾りとしてではなくて、植物の生命力を自分の身体に移すまじないだったようです。


各纒持 八尺勾璁之五百津之 美須麻流之珠而(自美至流四字以音 下效此)
「八尺勾璁之五百津之 美須麻流之珠而(自美至流四字以音 下效此)」
これは長いですがまず読み方から行ってみましょう。
太安万侶の注釈(自美至流四字以音 下效此)は…
➩「【美】自(よ)り【流】に至る4字は音を以(もち)いる 下も此れに效(なら)う」➩「美須麻流の【美】から【流】までの4字は音読みを用いて【みすまる】と読んで下さい。以下もこれに倣って読んで下さい」です。

なので「八尺勾璁之五百津之美須麻流之珠」は「やさかのまがたまのいほつのみすまるのたま」と読みます。
う~ん...長い、長すぎる...。
これは何なのか?と言いますと要するに『八尺瓊勾玉(やさかにのまがたま)』の事です。
八尺瓊勾玉は、八咫鏡・天叢雲剣と共に三種の神器の一つですね。

ちなみにそれぞれの言葉の意味は以下の通りです<(_ _)>
「八尺」➩約140㎝...長すぎません?巨人か??
「五百津」➩500個の玉があるとは考えられないので「多くの」という意味でしょう。500もあったら首が折れますしね。
「みすまる」➩分からなかったので調べてみたら『御統』という字でした。意味は「多くの玉を紐に通して輪とした、首にかけたり腕に巻いたりする飾り」でした。

以上で『古事記』本文上巻66~誤解のあげく武装する~のご紹介はおしまいです。

次回は『古事記』本文上巻67~誤解のあげく叫ぶ~をご紹介する予定です。

ここまで読んで頂きありがとうございました_(..)_
本日のおまけは一番下にあります。

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