いもみの日記

御朱印集めが趣味のOL(お芋好き女子)です。いろんな神社やグルメを紹介します!

『古事記』本文上巻㊿~黄泉比良坂~

こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『古事記』本文上巻㊿~黄泉比良坂~のご紹介です。

こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。

【前回のあらすじ】
こうして一日に千人を黄泉の国に引きずり込むイザナミは、黄泉津大神(よもつおおかみ)と名を改めました。
またイザナミは逃げるイザナギを追いかけ、黄泉比良坂で追いついた事から(「追いついた神」を意味する)道敷大神(ちしきのおおかみ)とも申されるのです。
(註:【斯伎斯】の此の三字は音読みを用いて【しきし】と読んで下さい)

人はなぜ生まれ、何故死んでいくのか?
この人の生死の起源を説くお話が前回で明らかになりました。
今回は黄泉の国の入り口とされる黄泉比良坂(よもつひらさか)の説明です。
実はこの入り口とされる場所は、現在でも伝わっているんですよ。

『古事記』本文上巻㊿~黄泉比良坂~

【原文と読み方】
【原文】
亦所塞 其黃泉坂之石者 號 道反大神
亦謂 塞坐黃泉戶大神
故其所謂 黃泉比良坂者 今謂出雲國之 伊賦夜坂也

【読み方】
亦(また)其(そ)の黄泉(よみ)の坂に塞(ふ)さがれる石は道反大神(ちがえしのおおかみ)とも號(よびな=号)し、
亦(また)塞坐黄泉戸大神(ふさがりますよもつとのおおかみ)とも謂(い)う
故(かれ)其(そ)の所謂(いわゆる)黄泉比良坂(よもつひらさか)は今、出雲國(いずものくに)の伊賦夜坂(いぶやさか)と謂(い)う

【訳】
イザナミに追われたイザナギが、この世とあの世の境目である黃泉比良坂の入り口を塞いだ千引石は道反大神(ちがえしのおおかみ)と呼びます。
この千引石は、またの名を塞坐黃泉戶大神(ふさがりますよもつとのおおかみ)とも言います。
この黃泉比良坂とは出雲國(いずものくに・現島根県松江市)にある伊賦夜坂(いぶやさか)のことです。

伊賦夜坂(いぶやさか)の場所について

グーグルマップで検索したら出てきたので地図を貼っておきますね!
ご参考にどうぞ♪
伊賦夜坂(いぶやさか)

【解説】
亦所塞 其黃泉坂之石者 號 道反大神 亦謂 塞坐黃泉戶大神
「亦所塞 其黃泉坂之石者」は「亦(また)其(そ)の黄泉(よみ)の坂に塞(ふ)さがれる石は」と読みました。
これはこの前のお話で出てきた「イザナミに追われたイザナギが、この世とあの世の境目である黃泉比良坂の入り口を塞いだ千引石」の事を言っています。

「號 道反大神 亦謂 塞坐 黃泉戶大神」は上記の「この世とあの世の境目である黃泉比良坂の入り口を塞いだ千引石」を「道反大神(ちがえしのおおかみ)」または「塞坐黃泉戶大神(ふさがりますよもつとのおおかみ)」と「號(よびな=号)」した、と言っているのです。

これをまとめて訳すと「イザナミに追われたイザナギが、この世とあの世の境目である黃泉比良坂の入り口を塞いだ千引石は道反大神(ちがえしのおおかみ)と呼びます。この千引石は、またの名を塞坐黃泉戶大神(ふさがりますよもつとのおおかみ)とも言います」で良いかと思います。


故其所謂 黃泉比良坂者 今謂出雲國之 伊賦夜坂也
この文は黃泉比良坂の場所を説明しています。
地名以外は特に難しい単語は無いと思います。

「出雲國」は「いずものくに」ですね。
現在の島根県です。

「伊賦夜坂」は「いぶやさか」と読みます。
現在の島根県松江市にあった、とされています。

つまりここを訳すと「この黃泉比良坂とは出雲國(いずものくに・現島根県松江市)にある伊賦夜坂(いぶやさか)のことです」でしょう。

道反大神と黃泉比良坂

「道反大神(ちがえしのおおかみ)」ってどんな意味なの?

漢字のまんまの意味よ。
イザナミに追われたイザナギは黃泉比良坂に千引石を置いたでしょ?
で、イザナミは追えなくなくなった...【ことど】の後、イザナミはどうしたと思う?

う~ん...諦めて帰るしかないよね。

そうそう。
つまり道を塞がれて引き返した...道を反(かえ)した、ってことね。

おぉ~!なるほど...まんまじゃん!

だから最初に「漢字のまんまの意味」って言ったでしょ。

ところで黃泉比良坂(よもつひらさか)は出雲の国にあるのは何か理由があるの?

出雲の国があった島根県、鳥取県には紀元前3~1世紀頃に強大な勢力があったと言われているの。
古事記は大和政権、つまり奈良県の政権の話なんだけど、この出雲の国に対してはかなり気を使っているような部分があるのよ。
だからじゃないかな?

「だからじゃないかな?」ってことは、結局理由は分かんない!ってことだよね?

...。(...バレたか、どうでもいいことだけよく気付くな、コイツ)

以上で『古事記』本文上巻㊿~黄泉比良坂~のご紹介はおしまいです。

次回は『古事記』本文上巻51~禊(1)~をご紹介する予定です。

ここまで読んで頂きありがとうございました_(..)_
本日のおまけは一番下にあります。

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