いもみの日記

御朱印集めが趣味のOL(お芋好き女子)です。いろんな神社やグルメを紹介します!

『古事記』本文上巻㊼~一日千人を絞め殺し、千五百の産屋を建てる(1)~

こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『古事記』本文上巻㊼~一日千人を絞め殺し、千五百の産屋を建てる(1)~のご紹介です。

こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。

【前回のあらすじ】
桃の実の霊力で黄泉軍の追手を退けられたのを見て、イザナギは「桃よ、ありがとう。私を助けてくれた様に、葦原中國(あしはらのなかつくに=地上界)に生きる青人草(あおひとくさ=人民)が苦しい立場に陥って思い悩む時には助けてあげてくれ」と仰せになられて、桃に意富加牟豆美命(おほかむづみのみこと)という呼び名をお贈りになったのです。

「桃よ、ありがとう。私を助けてくれた様に、人々が苦しい時には助けてあげてくれ」...!
こんなイザナギに私はキュンするわけです。
これまでイザナギと言えば...「(妹のイザナミに)お前の身体はどうなっていますか?」「(生まれた子は不具だから)川に流そう」「(我が子のカグツチを)妻の命を子の一人と引き換えに出来ようか➩惨殺」など...ちょっとどうなの?これ…という感じでしたので、このギャップにやられたのかもしれません...。
雨に濡れた子犬を抱きかかえる不良少年を陰から目撃してしまった少女のギャップ萌え...といった図式なのでしょうか。


『古事記』本文上巻㊼~一日千人を絞め殺し、千五百の産屋を建てる(1)~

【原文と読み方】
【原文】
最後 其妹 伊邪那美命 身自 追來焉
爾 千引石 引塞 其黃泉比良坂 其石置中 各對立而

【読み方】
最後にその妹(いも)伊耶那美命(いざなみのみこと)身(み)自(みづか)ら追ひ來ましき
爾(ここ)に千引石(ちびきのいわ)を其(そ)の黄泉比良坂(よもつひらさか)に引き塞(ふさ)ぎて
其(そ)の石を中に置きて各(おのおの)對(む=対)かい立ちて

【訳】
黄泉醜女、黄泉軍が退けられたので最後にはイザナミ自らがイザナギを追いかけてきました。
そこでイザナギは千引石(ちびきのいわ=千人で引かなければ動かせないような重い岩石)を引いて、この世とあの世の境目である黃泉比良坂の入り口を塞ぎました。
そしてイザナギは千引石を挟んで、追ってきたイザナミと向かい合いました。


【解説】
千引石 引塞 其黃泉比良坂

「千引石」は「ちびきのいわ」と読みます。
「千人で引かなければ動かせないような重い岩石」を意味しています。
あれ...?黄泉の国の軍勢「黄泉軍」は1500いたんじゃ…動かされちゃいますよ、コレ』などという無粋な推測はいりません。
思わず書いてしまいましたが…。

訳としては「千引石(ちびきのいわ=千人で引かなければ動かせないような重い岩石)を引いて黃泉比良坂の入り口を塞ぎ」としました。

其石置中 各對立而
「其石置中」は単純に「其(そ)の石(いわ=岩)を中に置き」で良いと思いますが、中ってどこ?となりませんか?
これは「中」➩「イザナギとイザナミの間(真ん中)に石(岩)を置いて」という感じだろ~な~と訳しました。


以上で『古事記』本文上巻㊼~一日千人を絞め殺し、千五百の産屋を建てる(1)~のご紹介はおしまいです。

次回は『古事記』本文上巻㊽~一日千人を絞め殺し、千五百の産屋を建てる(2)~をご紹介する予定です。

ここまで読んで頂きありがとうございました_(..)_
本日のおまけは一番下にあります。

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本日のオマケ
【検証してみた】
①黄泉醜女・黄泉軍からイザナギ逃げた➩黄泉醜女・黄泉軍はイザナギより強い
②桃投げたら黄泉軍逃げた➩桃は黄泉軍より強い
③イザナミは桃に怯まない➩イザナミは桃より強い
④イザナギは千引石動かせるがイザナミは無理➩イザナギはイザナミより強い

...結局力関係はどーなってんだ??というのが読み終わった後の感想です。