いもみの日記

御朱印集めが趣味のOL(お芋好き女子)です。いろんな神社やグルメを紹介します!

『古事記』本文上巻⑨~柱を廻って結婚する(2)~

こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『『古事記』本文上巻⑨~柱を廻って結婚する(2)~』のご紹介です。

こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。

【前回のあらすじ】
天上界からオノゴロ島に降りたたれたイザナギとイザナミは、高天原につながる天之御柱(あめのみはしら)という大きな柱と、とても大きな宮殿をお建てになりました。
そしてイザナギは、妹のイザナミに対し『アナタの身体はどんなふうになっていますか?』とお尋ねになりました。
なのでイザナミは『私の身体は出来上がっているのですが、出来切っていない(=足りない)所が一か所あります』とお答えになりました。

前回は、イザナギが妹であるイザナミに対し凄い質問をかましました。
今回は、イザナギが自らの身体を説明し、その後イザナギが妹であるイザナミに対し凄い提案をかまします。
一体、どんなんだ?神様は??

『古事記』本文上巻⑨~柱を廻って結婚する(2)~

【原文と読み方】
【原文】
爾 伊邪那岐命 詔。
我身者 成成而 成餘處 一處在
故以 此吾身 成餘處
刺塞汝身 不成合處而。
以爲 生成國土生 奈何。
(訓生云宇牟。下效此)  
伊邪那美命 答曰 然善。

【読み方】
ここに伊耶那岐命(いざなぎのみこと)詔(みこと)のりたまひしく
「我が身は成り成りて、成り餘(あま=余)れる處(ところ)一處(=一カ所)あり。
故(ゆえ)を以(もっ)て、此(こ)の吾身(わがみ)の成り餘(あま=余)る處(ところ=処)を汝(なんじ)の身の成り合わない處に刺して塞(ふさ)ぎ
以爲(おもえらく)國土(くに)生み、生成(せいせい)せん。奈何(いかに=如何)」
(【生】(の字)は【宇(う)牟(む)】と訓(よ)む 下も此れに效(なら)う)
伊耶那美命(いざなみのみこと)答えて曰(いわ)く、「然(しか)り。善(よし)」

【訳】
ここでイザナギは「私の身体は出来上がっているのですが、余っている所が一か所あります。」とおっしゃられました。
そして「なので私の余っている所を、貴女の足りない所に刺して塞いで新たに国を生み出そうと思うけれど、どうでしょうか?」とおっしゃいましたので、
(註:【生】の字は【宇牟=うむ】と読んで下さい。今後も同じ読み方です)
イザナミは『そうですね。よいでしょう』とお答えになりました。

【解説】
爾 伊邪那岐命 詔 我身者 成成而 成餘處 一處在
「餘」は「余」、つまり「あまり」です。
「處」は昨日もご説明しましたが、「処」です。

この文は昨日のイザナミの【成成 不成合處一處在 訳:(私の身体は)出来上がっているのですが、出来切っていない(=足りない)所が一か所あります】とほぼ同じです。

異なるのは、
イザナミ→不成合處一處在(成り合わない所、一か所あり)
イザナギ→成餘處一處在(成り余る所、一か所あり)

つまり「私の身体は出来上がっているのですが、余っている所が一か所あります」です。
この「足りない所、余っている所」とは要するに男女の性器を表しています
おかげで訳しづらいことこの上ない!

故以 此吾身 成餘處 刺塞汝身 不成合處而
この文はここまでの解説を見て頂ければ、難しい言葉はありません。

念のため読んでみると…
「故(ゆえ)を以(もっ)て、此(こ)の吾身(わがみ)の成り餘(あま=余)る處(ところ=処)を汝(なんじ)の身の成り合わない處に刺して塞(ふさ)ぎ~」で良いと思います。

…おかしな単語を書くと、ブログ閉鎖になっても私が困ります。
表現に困るので、直訳に近い訳しかできませんが皆さん、大人だから分かりますよね?
「なので、私の余っている所を、貴女の足りない所に刺して塞いで~」です。


以爲 生成國土生 奈何(訓生云宇牟 下效此)
「以爲」は「以為」という字で「おもえらく」と読みます。
意味は「おもえらく=思えらく」と書くので想像しやすいと思いますが「~と思う」です。

「生成國土生 奈何」の「生成國土生」はなんとなく分かったのですが、「奈何」って何だろ?と思って調べたら、これは「いかん」と読むのだそうです。
違う字ですと「如何」
これなら私も読めます!
こっちの方が分かりやすいですね。
疑問や反語の意味で「どうですか?」とか「どうして?」のような感じで良いと思います。

念のため「生成國土生」も。
私は「國土(「こくど」ではなく「くに」で良いと思います)を生み、生成(せいせい)~」と読みました。
「生成(せいせい)」は「ものを新たにつくり出す」意味があります。

個人的にここは「生」の字が2つあるのがポイントだと思います。
「生み」+「生み成す」では少し訳しずらいので、「生み」+「生成する」の方がシックリ来るのではないでしょうか?

(訓生云宇牟 下效此)は太安万侶の注釈です。
何回も出てきているので、そろそろ慣れた方もいらっしゃるかもしれませんね。

「訓生云宇牟」は「【生】(の字)は【宇(う)牟(む)】と訓(よ)んでね!」という意味です。
「下效此」は「下も此れに效(なら)う」で良いと思います。
もう少し丁寧に言うと「下の文も(以降の文も)【「生」は「うむ」】と読みます」という事でしょう。

直訳すると「国を生んで、国を新たにつくり出そうと思うが、どうだろう?」
これをちょっとイジって「新たに国を生み出そうと思うけれど、どうでしょうか?」と訳しました。

伊邪那美命 答曰 然善
「然善」の「然」は「しか(り)」と読みます。

「然」は、意味として幾つかある(形容詞も助詞でも使います)のですが私は「肯定・同意」のニュアンスで訳しました。
訳すと「そのとおり」といった感じですね。

なので「ここはイザナミは『そうですね。よいでしょう』とお答えになりました」と訳しました。

以上で『古事記』本文上巻⑨~柱を廻って結婚する(2)~のご紹介はおしまいです。

次回は『古事記』本文上巻⑩~柱を廻って結婚する(3)~をご紹介する予定です。

ここまで読んで頂きありがとうございました_(..)_
本日のおまけは一番下にあります。

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