いもみの日記

御朱印集めが趣味のOL(お芋好き女子)です。いろんな神社やグルメを紹介します!

『古事記』序文③~因本教而~

こんばんは、いもみ🍠です。
本日は、『『古事記』序文③~因本教而~』のご紹介です。

こんばんは、アキです。
主に翻訳と解説を担当しています。

前回のあらすじ

序文の前半部分は、『古事記』本文に書かれている事を要約して話しています。

【前回のあらすじ】
イザナギの神とイザナミの神は結婚し、万物を生み出す親となりましたが、神産みの時にイザナミはやけどが元で亡くなってしまいます。そこでイザナギは黄泉国にイザナミを迎えに行くのですが、「覗くな」と言う約束を破ってしまい、追い回された挙句、二人は離別するのです…。
イザナギが死者の国である黄泉国から現世に帰ってきました。
そして死の世界の穢れを落とすために、水に浸かって禊(みそぎ)をすることにしました。
イザナギが目を洗うと、左目から天照大御神(以降「アマテラス」と表記します)が、右目から月読命(以降「ツクヨミ」と表記します)が現れました。
さらにイザナギが海水で浮き沈みして身体を洗うと、沢山の神様が現れました。


『古事記』序文③~因本教而~

【原文と読み方】
【原文】故太素杳冥因本教而 識孕土 產嶋之時元始綿邈賴先聖而 察 生神立人之世

【読み方】故(かれ)、太素(たいそ)杳冥(ようめい)たれど、本(もと)の教えに因りて而(しかるに)、土(くに)を孕(はら)み嶋を産む時を識(し)り、元始(げんし)は綿邈(めんばく)たれど、先(さき)の聖(ひじり)を頼りて、神を生み人を立てたまいし世を察す。


【訳】
ここまで述べた神話の様な歴史の起源のお話は、大昔のことですから、私達にはハッキリとは分かりません。
ですから、この国の国土が出来上がっていった様子や、この国の島々が産まれた由来は、昔からの言い伝えや教えによって知ることが出来ます。
この国が興ったのは遥か昔のことですけれど、世界に神々が誕生し、やがて人間が成立したという太古の出来事も、それらの経緯を伝え聞いてきた先の世の知徳が優れた人物を頼ることで、明らかになるのです。


【解説】
故太素杳冥「故」は「かれ」と読みます。
「そういう理由で~。そんな訳で~」という意味です。
「太素」は「たいそ」と読みます。
「起源。始原」という意味です。
「杳冥」は「ようめい」と読みます。
「奥深く暗い様子。暗くてハッキリしない様子」という意味です。
なので「故太素杳冥」を直訳すると
「そういう理由で、起源は暗くてハッキリしません」辺りになると思います。
前文で古事記の神話のお話をしているので、「神話の様な歴史の起源のお話は、私達にとって大昔のことですから、ハッキリとは分かりません」と訳してみました。

因本教而 識孕土 產嶋之時
「因本教而」
「因」は「もと。事の起こり。由来」の意味です。
「本教」は「本(もと)の教え」と読みました。
本文の流れから「昔からの言い伝えや教え」的意味なんだろうと思って訳しています。
「而」は接続詞で「すなわち」的な意味です。
「ですから、(中略)~は昔からの言い伝えや教えによって知ることが出来ます。」と訳しました。

識孕土 產嶋之時
これは「孕土と產嶋の時を識(し)る」と読みました。
「孕土」は「土=国土」を「孕(はらむ)=身籠る」なのですが直訳だとわかりずらいと思い、「国土が出来上がっていった様子」と表現をあえて濁しました。
「產嶋之時」はそのまま「島が産まれる時」でいいのかなと。
なので「この国の国土が出来上がっていった様子や、この国の島々が産まれた時は(中略)で知れる」という感じの訳にしました。

元始綿邈
「元始」は「げんし」と読みます。
「物事の始め。興り」と言う意味です。
「綿邈」は「めんばく」と読みます。
「年代・場所が遥か遠いこと」の意味です。「邈」に「遥か、遠い」と言う意味があります。
ここでは「太古の時代」「大昔」と訳しました。

賴先聖而 察 生神立人之世

賴先聖而
「賴」は「頼」です。「あてにする。たのみとする」の意味です。
「聖」は「知徳が優れた人物」の意味です。
「天子(天皇)」の意味もあり、読み進めて行けば、むしろこちらの意味だと思うのですが、文面的に「知徳が優れた人物」の意味で訳しています。
つまり「(この国が興った頃の太古の出来事を知るには、それらを伝え聞いてきた)先の世の知徳が優れた人物を頼り~」と訳しました。

察 生神立人之世
これは「世界に神々が産まれ、やがて人間が成立した」という時代を「察する」と訳しました。
なお「察する」には①「明らかにする。知る」と②「推しはかる」の意味があり、初めは②の意味の方だと思っていたのですが、『古事記』成立の思想や経緯を考えれば、「②では弱いのかな」と思いなおして①の「明らかにする。知る」の意味で訳しています。


以上で『古事記』序文③~因本教而~のご紹介はおしまいです。

次回は『古事記』序文④~鏡と珠と剣と議~をご紹介する予定です。

ここまで読んで頂きありがとうございました_(..)_
本日のおまけは一番下にあります。

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私はアパートの2階に住んでいるんですが、今朝可愛らしい夫婦鳩かな?が電線の上でイチャイチャしていたので、隠し撮り(鳥)しちゃいました✨

見せつけでしょうか笑